先日、施設の入口付近で、制服姿の女子高生とその母親らしき人が、岡田斗司夫さんのサイン色紙を前に話し込んでいた。何ごとか。
おかしいではないか。うちは未就学児とその家族がメインターゲットなのに、そこに女子高生と岡田斗司夫ですよ。
このミスマッチ、放っておけない。だから声をかけた。
話を聞くと、10年以上前によく遊びに来てくれていた母娘だった。
近くに来たので、懐かしさから恐る恐る自動ドアをくぐったらしい。
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お母さんはまさこさん、娘さんはひなさん。
彼女たちは、10数年前の子育ての苦労や元気のもりでの思い出、そしてひなさんの今について語ってくれた。
ひなさんは現在16歳。映画に興味があり、絵も描く。木登りが得意で虫が好き。何それ、ちょっとカッコよすぎないか。
彼女は、当時好きだった遊具やどう遊んで何を思っていたかを教えてくれた。子ども目線のユーザーの声は本当に貴重だ。
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印象深かったのは、彼女が「遊具も施設も、記憶より小さく感じる」と言ったこと。
まあ、そういうものだ。成長すると世界は縮む。
しかし、自分の変化や成長を実感できる場所って大切だと思わないか?
そういう場所は、あまり劇的な変化は好まれない。
変化や成長は、変わらないものとの比較するからこそ実感できるものだからだ。
たまに帰って自身の変化や成長を実感する場所、それは尻尾を巻いて逃げ帰ることが許される場所でもある。”故郷”ってやつだ。
元気のもりは故郷でありたい。
だから、いつまでも存在し続けたい。
ということは、今だけでなく未来のご家族にも必要とされる施設でなければならない。
つまり、時代の変化にも対応せねばならない。難儀な話だ。
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来年2025年12月、元気のもりは開館20周年を迎える。
あの頃の子どもたちは、今どんな若者になっているのだろう。
会ってみたい。知りたい。何か企画を立てるべきかもしれない。
ところで、ひなさんたちがなぜ岡田斗司夫さんのサイン色紙を見ていたかというと、YouTubeで岡田さんのジブリ映画の解説動画を見たからだとか。あれ、超絶面白い。
かんだむつみ
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