ブログ◆ステイホーム時代の後ろめたくない屋外活動

2021年5月12日、新型コロナウイルス感染防止のため福岡県にとっては三度目の緊急事態宣言が出ました。不要不急の外出は慎むべし。何度聞いたことか。
確かに感染拡大や感染爆発が懸念されるなかにおいては、外出はより慎重に行うべきです。

もちろん健康維持のための散歩等の活動は「必要」です。国や地方自治体やメディアもその他もその旨を明言しています。

「で、子どもの屋外活動は不要不急の外出なの?」
「健康維持というか単に「遊ぶ」だけでじゃん…」

悩ましい話です。
でもね、厚生労働省の公式ホームページの「子ども・子育て 保育関係/6安全・安心な保育のために」にある『保育所等における園外活動時の安全管理に関する留意事項(令和元年6月)』(→PDF)の冒頭には次のようにあるんですよ。

>保育所等における散歩等の園外活動は、保育において、子どもが身近な自然や地域社会の人々の生活に触れ、豊かな経験を得る機会を設ける上で重要な活動である。この園外活動が、安全に配慮された上で積極的に行われるよう、(後略)<

これは散歩中の事故を防ぐという趣旨のもと、2019年(令和元年)6月に出た文書です。
同年5月、滋賀県で車両事故に散歩中の保育士や園児が巻き込まれ、うち園児2人が死亡するという痛ましい事故がありました。
その後、散歩に対する厳しい見方(慎重論)が出たり、安全のために散歩を自粛する園が出たりしました。
そのさなかに出た文書です。

「事故は絶対にあってはならない。しかし、園外活動は子どもには要るのだ!」
私にはそう宣言しているように思えます。

 

保育とは「養護」と「教育」が一体となったものとされます。
これは「子どもの体と心を育む機会を保つことと」言い換えることができるでしょう。であれば保育とは、親(保護者)が子どもに対して行う日常そのものの謂です。家庭生活ってやつです。

で、先程の文章の「保育」を「親子」や「家庭」といった語句に置き換えると、ああ、なんということでしょう。

家庭等における散歩等の屋外活動は、日常において、子どもが身近な自然や地域社会の人々の生活に触れ、豊かな経験を得る機会を設ける上で重要な活動である。

子どもにとって屋外活動は必要です。それはある意味彼らの「食べ物」なのです。

外、とくに自然の中にいると体中の毛穴がぱんっ!と広がり体が拡張した気がします。
遠くで鳴くかすかな鳥の声が耳にすとーんと届くことがあります。背後で落ちる葉っぱの存在になぜか気づいたり、視界の外の草むらが突然気になって目を向けるとネコがいたりします。微風に頬が撫でられ気持ちよくなったり、木の葉の擦れる消え入るような音にうっとりしたりもします。
弛緩と緊張の同時進行。開きつつ閉じる。舞台前のベテラン俳優のような、武術の達人のような。全身が目であり耳であり…嘴平伊之助?(違う)

外に行くと全身が自然とアンテナになる。なり続ける。つまり、察する力を常態化する力を育むことが「外」で遊ぶことの大切な理由のひとつだと私は思います。

 

や、安全に配慮することは前提条件です。そんなことは保護者の皆様は百も承知でしょう。だから再確認です。
遊ぶときは密集・密接にならぬよう、また消毒等の安全対策をしっかりと講じていただくよう…お願いっ!

なお、本市の公式SNSアカウント「好きっちゃ北九州」でも5/12のツイートで次のように明言しています。
>感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えていただいていますが、屋外での運動や散歩は健康な生活のために必要です。<
ね。

 

じゃあ、どこに言ったら密を避けることができるかな。それは次回の講釈で。

 

かんだむつみ

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