前回唐突にコウノトリを話題にしたのは、少し前にコウノトリのあるニュースが報道されて、それをスタッフ間で共有したのが発端です。なぜコウノトリのニュースをスタッフ間で共有したかは後述するとして、まずはコウノトリについておさらいをしましょう。
コウノトリはコウノトリ目コウノトリ科コウノトリ属の渡り鳥で、学名はCiconia boyciana(キコニア・ボユキアナ)。成鳥は全長(クチバシの先端から尾羽の先端までの長さ)110~115センチメートル、翼開長(よくかいちょう:翼を広げた長さ)は2メートルほどにもなるそうです。
白と黒の羽根、赤い脚が特徴で、日本ではもともと広い地域で見られましたが、乱獲や環境の悪化で減少し、野生の個体については、保護したものが1971年に死亡したのが最後とされています。それ以前から国内では繁殖が試みられていましたが紆余曲折あり、やがて2005年に世界初の放鳥が行われました。
コウノトリが飛来するたびに注目されるのは、上のように絶滅の象徴だからですね。
そして…世界初の放鳥から15年が過ぎた2020月9月に以下のような報道がありました。
かいつまんで説明すると、「放鳥で野生復帰したあとのコウノトリの食事は昆虫類に偏っていた。昆虫は栄養価が低い。かつてはもっと魚を食べていた。魚は昆虫その他の様々なものを食べており、この魚を食べると栄養がバランスよくとれていた。こうした食性の変化が絶滅の原因の一つとも考えられる」…ということです。
なぜ昆虫を多く食べるようになったかといえば、魚の棲む川が減ったことが考えられます。
誰でもここから2つの教訓を得られるでしょう。つまり、
・生き物は原則として食べることでエネルギーを得て、食べたものでその体はつくられる。
・本来食べていたものを安易に変えることはリスクを伴う。
このニュースをスタッフ間で共有し「子ども(人間)も食べ物が大事!」と再確認した次第です。不摂生を絵に描いたような私としてはぐうの音も出ませんでした。ぐう。
ここで終わってもいいのですが、せっかくなので子育て支援的に別の考えを進めてみたいと思います。
つまり、不用意に野生の生き物に餌をやるのはよくないよねーという話をしつつ、できれば子育て論につなぎたい。